裁判所「被害女性の供述は、わいせつ行為を受けた状況等を述べたものとして特段不自然又は不合理な点は見当たらない」

56歳医師の男に判決を言い渡した福岡地裁小倉支部

福岡地裁小倉支部は、被害女性(当時20)証言の供述内容それ自体の合理性について検討した。

福岡地裁小倉支部は
「被害女性(当時20)の証人尋問は、途中で被害女性が泣き出すなどする場面があったために度々の休廷を挟んで施行されたが、谷本被告から乳首をつままれた状況やその前後の場面に関する被害女性の供述は、反対尋問によって破綻することもなく最後まで脈絡を保ち、その内容に、診察を担当した医師からわいせつ行為を受けた状況等を述べたものとして特段不自然又は不合理な点は見当たらない」
と判断。

聴診に要した時間が1、2分程度というのは若干長すぎる、また乳首の周り2、3か所に聴診器を当てるという通常と異なる方法は不自然であるとした弁護側の主張については
「聴診に要した正確な時間の特定を被害女性に求めること自体に無理があるし、被害女性が述べた1、2分程度という時間も明らかに不合理なものではなく、たとえ実際の聴診に要した時間が1分未満であったとしても、その余の被害女性の供述の信用性が損なわれるものではない」
と退けた。

また、福岡地裁小倉支部は、乳首周辺への重点的な聴診について
「乳首をつまむ行為が診察に必要なものであると患者に誤信させるため、乳首の周辺を重点的に聴診するかのように装うものとみることができる」
と指摘した。