弁護側「乳首をつままれたものと誤認し、思い込みを強め、真実に反する供述をするに至った可能性」
最終弁論で弁護側は全面無罪を主張した。
弁護側が、医師の谷本被告診察中にわいせつ行為をしていないと主張する主な根拠は以下の通り。
・被害女性(当時20)が説明する診察順序(1回目が検査、2回目が聴診)がカルテの記載順序と異なっているため信用できない
・看護師の谷本被告に対する記憶は、他の医師に関する記憶と混同している可能性がある
・被害女性が公判供述のとおり両腕をクロスさせて服をまくり上げていた場合、被害女性の視界は腕や服によって完全に遮られていたと考えられるから、谷本被告の表情が見えたなどという点は被害女性が述べる服のまくり上げ方と矛盾している
・聴診に要した時間が1、2分程度というのは若干長すぎる
・乳首の周り2、3か所に聴診器を当てるという通常と異なる方法での聴診は不自然である
・診察室にいた看護師が在室する診察室において、診察中に本件犯行に及ぶ行為自体が不自然かつ不合理
・被害女性の供述に変遷がある
弁護側はこれらを根拠に、高熱や強い喉の痛みのために認知機能が低下していた被害女性が、胸部の様子が見えない状態で聴診を受ける中で、何らかの物理的刺激を乳首またはその周辺に受けた際に乳首をつままれたものと誤認し、この出来事について母親らとのやり取りを経るうちに乳首をつままれたとの思い込みを強め、真実に反する供述をするに至った可能性があると主張。
谷本被告の無罪を訴えた。
検察側と弁護側が真っ向から対立した56歳医師の裁判。
注目の判決は4月23日に言い渡された。
※この判決は前・後編で掲載
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