客観的証拠による「死亡の立証」は難航か
Q:自供には、どのような客観的な裏付けが必要になるのか。
A(元検察官・中村浩士弁護士):自供の裏付けとしては、まず死亡事実の裏付け、証拠ですよね。一定期間経過していること。それから、生存しているとすれば、当然、人との接触だったり、あるいはSNS更新だったり、何かカード支払いだったり、そういった生活実態があるのは通常ですけれども、こういったものがない。もう死亡していることが合理的に推認されると、こういった状況証拠、まずこれが必要になってきます。
また、殺人罪でということになるのであれば、例えば凶器の発見だったり、血痕、肉片、組織片、通常は殺害されたと認めるのが合理的であろうと、こういったことを推定させる証拠、これの積み重ねというのが必要になってきます。
Q:遺体がない中で、死亡していることをどのように立証していくのか。
A(元検察官・中村浩士弁護士):今回は、動物の死骸等を焼却して骨等まで溶解する、そういったかなり強い溶解炉で溶解したという報道が流れてますので、それが真実だとすると、骨片、肉片、こういったものが残ってない。あるいはもうすべて灰になってしまっているということで、DNA解析ということも困難な状況になっているとすると、なかなか死亡事実を裏付ける直接的な物証というものがないわけですね。
立証するのは難航することが予想されて、やはり失踪前後の生活実態、それから現在までの一定期間の経過、こういったところから裁判官が通常もう生存の可能性は著しく低いだろうということが合理的に推認できる、こういった状況証拠を積み重ねていくしかないのかなと思います。














