「中国の死者発表が少なすぎる」のではないか?WHO緊急対応責任者が「死者数の記録・報告の基準については確実に問題がある」と発言しました。中国側の発表は、1月4日の死者数は1名と発表しています。イギリスの医師会誌は、推計で1日あたり1万1000人の死者がでているのではないか?と言われています。スタジオで詳しく見ていきます。

■コロナ死者数 少なすぎる?感染拡大の要因は?

井上貴博キャスター:
中国が発表する死亡者数が少なすぎるのではないかが論点となっています。1月4日、WHO緊急対応責任者のマイク・ライアン氏は「新型コロナによる死者数の記録・報告の基準については、確実に問題がある」と話しています。

中国側の死亡者数は「新型コロナによる呼吸不全」を条件にしており、「定義が狭すぎる」との見解があります。また、そもそも情報統制を行うところで、数字が少なすぎるのではないかということです。

実際に中国疾病予防管理センターが発表した4日の死亡者数は、中国本土でわずか1人と発表しています。

イギリスの医師会誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」では、現在の感染状況などに基づいた死者の推計は、1日あたり1万1000人ほどではないかと発表しています。

他にも、中国の新規感染者予測は、最初のピークは1月13日、370万人と言われています。そして、第2のピークは3月3日にやってくると言われています。そこで430万人ほど。14億人いるので、爆発的に広がっているのは間違いないと言われているわけです。

ホラン千秋キャスター:
松本さん、これだけ人口が多い国、それから密集している都市などで感染が拡大するとどのようなことが考えられるのでしょうか?

国際医療福祉大学感染症学講座 主任教授 松本哲哉さん:
少なくとも中国の人口は14億ですから、相当な感染者数が出れば中国の中でお亡くなりになる方はもちろん増えていくと思います。当然中国から新たな感染に伴う変異株が出てきて、それがいろいろ旅行者が増えて海外に変異株が、またばらまかれてしまうということで、決して中国の中だけでその影響が収まるわけではなくて、今後の海外への影響も相当出てくるでしょうし、春節の時期などに、例えば海外で医療を受けたい方が増えてくると、今の日本の医療の状況も決して落ち着いてる状況でもありませんし余裕もありません。そういう人たちがどんどん海外から特に中国から来られて、負荷が増えてしまうととても対応できませんので、これはあくまでも中国の中だけで収まるような問題ではないと思います。

ホランキャスター:
仮に新たな変異が中国の中で生まれていたとしても、それが正しい情報として必ずしも私たちに伝えられるわけではないと考えると、状況把握もかなり大変になってきますよね。

国際医療大学感染症学講座 主任教授 松本哲哉さん:
中国は数さえも明らかに極端に違う数を出してるわけですね。そうすると当然変異株などの情報はもし掴んでいたとしても出さないと思います。
それが結局わかるのは海外でいろいろ調べて、中国から来られた方が明らかに今までと違う変異株を持っているというところで出てくるかもしれませんけど、ただそれはある程度それぞれの国で一定程度広がった上でという可能性もありますから、少なくとも安心はできないと思います。