戦闘機に戦車、護衛艦に潜水艦。日本はこれまで、こうした殺傷能力のある武器を輸出することはできませんでしたが、これからは原則、輸出できるようになりました。政府は何を期待し、具体的にどんな武器輸出を目指しているのでしょうか。そして、どのような課題や懸念があるのでしょうか。

武器輸出の解禁理由は南シナ海の領有権と「日本経済の成長」?

政府が武器輸出を解禁した理由は主に2つ。

1つ目は、同志国などの抑止力の強化です。今、日本が同志国と位置づけるフィリピンは護衛艦の購入を検討していて、ゴールデンウィークに小泉防衛大臣が現地でトップセールスを行う予定です。

フィリピンは、南シナ海の領有権をめぐって中国と対立しています。護衛艦を売ることでフィリピンの中国に対する抑止力を高めたいというわけです。

2つ目は、国内生産力の確保です。武器をたくさん売れば生産能力が上がり、長く戦えます。また、高市総理は「私たちの身のまわりには、防衛産業から生まれたもので便利になったものがたくさんある」と語っていて、輸出解禁で市場を広げることで、AIや量子コンピューターなど軍事にも民間にも使える技術力を高め、日本経済の成長につなげたいとしています。