■独立リーグで感じた「野球ができていることが幸せだなって」


四国アイランドリーグplusでの一年間は、遠征など、すべてバス移動。体力的にも精神的にも過酷だったといいいますが、自分自身を見つめ直す時間、そして「野球に打ち込める喜び」を強く感じた時間だったといいます。


(福岡ソフトバンクホークス 藤井皓哉投手)
「『今までにやってきたことを全部変えてやる』くらいの気持ちで練習をしていた。『野球ができている』ことが幸せだなって思いましたし、勝った負けたで、喜んだり、悔しがれたりすることも幸せなんだな、ってことに気が付いて、『もう一回、野球を楽しもう』『楽しく野球をやろう』と思ってやってきたのが一番の原動力ですかね」
■藤井投手を、地元企業も支えてくれた
クールな胸の内に秘めた、野球に対する強い愛情。その熱い思いを支えていたのは、地元・岡山の企業です。

(福岡ソフトバンクホークス 藤井皓哉投手)
「一番最初に作って頂いて、履いていたやつですね」

藤井投手が手にしているのは、昨シーズン試合で着用していたスパイクです。倉敷市の岡本製甲が、「藤井投手の力になりたい」とスパイクを提供。職人がひとつひとつ手がける、全国的にも珍しい「つま先が2つに割れた足袋型シューズ」を使うことで、フォームの安定感がアップし、地面の力をボールに伝えやすくなったといいます。

(福岡ソフトバンクホークス 藤井皓哉投手)
「素足で立つみたいな感じですね。従来のスパイクだとグラグラしていたんですけど、この靴を履くようになってから立てるので、『地面を掴めている』感じもあるので、すごく立ち感はいいですね」
「技術的な部分でもサポートをしてもらったと思っていますし、すごくこのスパイクに助けられた」
■「戦力外」から、2023年は「エース」「日本一」へと駆け上がる!

地元・岡山からの支えもあり、昨シーズンをけが無く乗り切れたと振り返る藤井投手。今シーズンは「先発としてチームをけん引したい」と語る、苦労人の2023年の目標は。



(福岡ソフトバンクホークス 藤井皓哉投手)
「『170イニング』と『日本一』。先発投手としてまず170イニング以上投げられれば、チームとして必要とされていると思う。あと『日本一』というのは、昨年達成できなかった『日本一』を達成したいという思いで色紙に書きました(画像参照)。」

「戦力外」という大きな挫折、さらには独立リーグでの経験も糧に、静かに闘志を燃やす藤井投手。昨年優勝を逃した悔しさを胸に、パ・リーグの頂点、そして3年ぶりの日本一目指します。

(福岡ソフトバンクホークス 藤井皓哉投手)
「(放送エリアの)岡山・香川は広島・阪神のファンが多いと思うんですが。ちょっと福岡PayPayドームまで、ちょっと時間はマツダスタジアムや甲子園よりは掛かるんですけど、見に来てもらえたらと思います」

「先発をやるからには、ファンの方から『エース』と呼ばれるような投手を目指していきたいです」
(インタビュアー・元高校球児 坂井亮太キャスター スタジオ)
ホークスのエース・千賀滉大投手がメジャーリーグ・メッツへ。福岡ソフトバンクホークスは先発が1枠空いた状態なので、藤井投手にとってもチャンスです。また藤井投手は3月に開かれるWBC・侍ジャパンの最終メンバー候補にも選ばれています。