2022年5月に任期満了を迎える静岡県の難波喬司副知事(65)について、県は再任しない方針を固め、後任を調整していることが19日、分かった。

川勝平太知事の“強力な右腕”として、リニア工事を巡る大井川の水問題や熱海市で起きた土石流災害の盛り土問題など、全国が注目する問題を一手に引き受けていた“キーパーソン”の退任が与える影響は計り知れない。なぜ、難波副知事は退任することになったのか。

「歯に衣着せぬ発言」で示した存在感

「まだ決まっていない」。4月11日の定例記者会見。静岡県の川勝平太知事は、難波副知事の任期満了まで1か月を切る中で、“右腕”の進退について明言を避けた。しかし、この会見から1週間後。下した決断は「退任」だった。

難波副知事は国土交通省出身。2014年に静岡県の副知事に就任する。注目を集めたのが、リニア中央新幹線の建設工事を巡るJR東海との激しい“舌戦”だ。
リニア問題ではJR東海に対し厳しい姿勢を貫いた

「こういう書き方では地域の理解は得られないですよ」。難波副知事は、国交省では技術官僚を務めるなど、高度な専門的知識を有し、歯に衣着せぬ発言で、静岡県民が「命の水」とする大井川の水問題では、JR東海相手に厳しい姿勢を貫く。
土石流災害以降、何度も被災地に足を運んだ難波副知事 盛り土の問題では県の非を認めることも
「盛り土が甚大化させたことは間違いない」。さらに、2021年7月に起きた熱海市の土石流災害では、名古屋大大学院で土木工学を専攻した経験を活かし、土石流が発生した原因が盛り土の不適切な工法といち早く指摘した。