警察庁はきょう(9日)、新たに運用が始まる犯罪被害者らにとって必要な情報を記録した「被害者手帳」のモデル案を明らかにしました。

犯罪被害者とその家族が平穏な生活を送れるよう支援するため、犯罪被害者等基本法に基づいて定められている「犯罪被害者等基本計画」。

計画期間は5年で、今月からスタートした「第5次犯罪被害者等基本計画」には、▼必要な行政サービスや医療支援の情報を記録した「被害者手帳」の作成や交付、▼支援の経過を共有する「カルテ化」の実施などが新たに盛り込まれています。

警察庁はきょう、今年度から運用される「被害者手帳」のモデル案を公表しました。

現在、犯罪被害者らに対しては、全国の警察だけでなく、自治体や民間企業などが被害を受けた直後だけでなく、中長期的な支援を行っています。

こうした中、犯罪被害者らからは「被害の状況を毎回説明することは精神的にも手続き的にも負担だ」という声も上がっています。

そこで「被害者手帳」は犯罪被害者らが被害の状況や悩み、これまで受けた支援の経過を自由に記入できるものになりました。

これを窓口などで提示することで、繰り返し説明をする必要がなくなったり、数年後に支援が必要になった場合に、これまでの支援をスムーズに確認できたりすることで負担が減ることが期待されています。また、「被害者手帳」には、刑事手続きの流れや支援制度の情報なども記載されます。

警察庁は運用開始後に犯罪被害にあった人らに配布していく予定ですが、すでに被害にあい、支援を受けている人でも希望者には配布をしていく方針です。

今後、このモデル案を基に、各都道府県警察がそれぞれ手帳を作成し、早いところでは今年の夏に犯罪被害者らに届けられる見込みです。