都心軸の再整備でもカギとなる尾山神社前で29日行われたイベントを取材しました。

商店街の存在意義とは何か。

賑わい創出だけでなく、「商いの実験場」を謳った新たな挑戦です。


店舗「いらっしゃいませ~」

29日、金沢市の尾山神社前商店街で開かれた「尾山商人(おやまあきんど)フェス」。


商店街の店舗だけではなく、輪島塗などを扱う能登応援復興ブースや金沢商業高校の生徒のブース、フリーマーケットなど37のブースが参加しました。

出展者の一人、輪島で漆器店を営む大藤孝一さんは。


大藤孝一さん「輪島塗もそうだし朝市もそうだが、客の顔を見ることで力がわく。その人の顔が浮かんだり、子供の顔が浮かんだり、どういう風に使ってもらえるのかなと。顔の見える商売は基本だと思っている」


会場では、能登のこれからの商いを考えるシンポジウムも開かれ、出展者も来場者も商売の魅力に触れました。

商店街が、人々の集う場となることに神職も期待を寄せます。

尾山神社・葛城慎太郎権禰宜「神社は人々が集うコミュニティの一部。こうして神社の前の通りが活気づくのは大変嬉しいし今後も続いてほしい」


仕掛け人は尾山神社前商店街振興組合の理事を務める湊信次さんです。


29日は多くの人が集まった商店街ですが、平日は…。


湊さんは、こう語ります。

尾山神社前商店街振興組合・湊信次さん 「商店街は今、岐路に立たされている」


湊さんによりますと、尾山神社前商店街の歴史は、戦後の闇市から始まったということです。


尾山神社前商店街振興組合・湊信次さん「この用水があってこちら側は昔尾山神社の境内だった。尾山神社の境内、広場にいろんな人が集まって市を立てた」

昭和の頃には最大で70店舗ほどあった商店街の組合加盟店は、現在30店舗を切っています。


街に活気を取り戻すため、今回のイベントを企画しました。

尾山神社前商店街振興組合・湊信次さん「我々は元々市(いち)から始まっていますので、市にこだわって、商売の原点にこだわってイベントを発信したい」


29日の来場者は予想を大きく上回る、のべ1万7000人。

来場者「町の古い感じと、新しい食べ物があって子供たちも喜んでいる」
来場者「地元の工芸品や食材を直に見られるのはいい経験。それはネットできないこと」


日が暮れるころ、尾山神社の境内に幻想的な風景が広がります。

音楽や朗読劇が響く中、約1000個のキャンドルに明かりが灯りました。


来場者「ちょうど日が暮れて空も青いし益々幻想的になっていてきれい」

尾山神社前商店街振興組合・湊信次さん「市場でフェイストゥーフェイスで、一つ一つのものを心を込めて売るのが大事だと感じた一日だった」

金沢の都心軸を担う商店街の新たな挑戦。

尾山神社前という歴史あるエリアがどうアップデートしていくのか、今後の動きにも注目です。