中東情勢の緊迫化に伴う石油の供給不足に備え、政府は、26日、石油の国家備蓄の放出を始めました。
重油の高騰が重くのしかかる宮崎県内の温泉施設では、先行き不透明な状況に関係者から早期の安定を願う声が挙がっています。

26日から始まった石油の国家備蓄の放出。
これはロシアによるウクライナ侵攻で原油価格が高騰した2022年以来4年ぶりとなります。

政府は石油の供給安定につなげたいとしていますが…。

(渕 雅顕 記者)
「こちらの入浴施設では、お湯を沸かすには欠かせない重油の価格高騰が大きな影響を与えています」

去年12月にリニューアルオープンした都城市山之口町にある「青井岳温泉」。
多い日には、1日2000人ほどが訪れます。

(青井岳温泉 原 芳朗さん)
「こちらがボイラー室になる。重油を使ってお湯を温めている」

お湯を沸かすためのボイラーの燃料として欠かせないのが、毎月およそ2万リットルの重油。

しかし、3か月前、1リットルあたりおよそ100円だった重油の価格は、2週間ほど前から1.5倍となる150円台に急騰し、月200万円ほどだった重油代が300万円にまで膨らんでいます。

(青井岳温泉 原 芳朗さん)
「燃料費の費用の割合はウエイトが大きく影響は大きい。燃料費の価格が通常に戻ることを期待している」

原油価格の高騰が長引けば、今後、値上げも考えざるを得ないということですが、施設では今月からあるキャンペーンを実施。
それは路線バスを利用して来館した人は入浴が無料になるというものです。

(バスを利用して宮崎市内から訪れた人)
「きょうは無料券。うれしい。助かる年金暮らしだから」


(青井岳温泉 原 芳朗さん)
「バス会社の方も燃料費が上がって大変だろうなというので、お互いに協力して地域の交通を守るプロジェクトをスタートさせている。私たちは節約、省エネを考えながら維持をさせていただくので、皆様も、ぜひ、ご利用いただければ」

さまざまな産業にも影響が出ている原油価格の高騰。関係者の努力が続いています。

【参考】
「青井岳温泉」のキャンペーンは、6月いっぱいまで実施予定だということです。

政府はすでに放出している民間備蓄も合わせ、45日分を放出する計画ですが、先行きが不透明なだけに、まだ影響は続きそうです。