戦時中に米軍によって沈められ、疎開中の学童ら1400人以上が犠牲となった「対馬丸」について、28年ぶりに再調査が行われました。調査では、2つの巨大な穴が確認され、少なくとも2発の魚雷攻撃を受けた可能性があることが初めて明らかになりました。

内閣府による「対馬丸」の再調査は、去年11月末からおよそ3週間行われました。

太平洋戦争末期にアメリカ軍の魚雷攻撃を受け、海底に沈んだ学童疎開船「対馬丸」。子どもたちを含めた1484人が犠牲となりました。

記者
「いま遠隔で対馬丸の(再)調査が行われているのですが、その様子をご遺族の方々が真剣な表情で見守っています」

遺族たちは海底の映像をリアルタイムに確認しながら調査を見守りました。

そして今回の調査でも、「対馬丸」は鹿児島県トカラ列島沖の水深870メートルの海底で確認されました。また、今回、船体の左舷側に2つの大きな穴が見つかり、少なくとも2発の魚雷攻撃を受けた可能性があることが明らかになりました。

船首側の穴は外板がめくれあがり、マストが船外にはみ出して倒れています。また、中央付近のやや船尾側にも大きく破損したギザギザした形の穴が確認されました。

最新の3Dモデルで海底に横たわる「対馬丸」の状況も再現され、ここでも2つの巨大な穴があるのが分かります。船首側が左に傾きながらも、船体は全形を留めていたことも可視化されました。

さらに、遺族の強い要望を受け、ロボットアームを使って木片や海底の砂などが収集されました。

対馬丸記念館 高良政勝 理事長
「(『対馬丸』が)引き揚げられて、見ることできるのは本当に感慨深い」

海底から回収された品は今後、沖縄県の対馬丸記念館で展示される予定です。