中東情勢の悪化による原油価格の高騰は、私たちの暮らしに様々な形で影響を及ぼしています。身近な食材を生産する農家や、事業継続のために燃料が欠かせない現場では、先行きが見えない状況に不安の声が広がっています。


宮入キャスター:「ずらっと並んでますね」
エノキタケ農家 浅沼正勝さん:「生育20日目くらいの部屋です」


中野市の農家・浅沼正勝さんは、年間で400トンのエノキタケを生産しています。


エノキタケ農家 浅沼正勝さん:「包装資材でしたり流通の運賃だったり、これが長期間になるとなんかものすごいことが起きてしまうのかなって「培地」も上がったばかりなんですけど、今回のことでまたさらに上がっていくという話ですので」

毎日稼働する工場。浅沼さんは、ほかの農家と共同でエノキ栽培で土台となる「培地」をつくっています。


配送には6台のトラックを使い、市内のエノキ農家12軒をまわります。使う軽油は、1か月に2000リットル。このほかにも、培地を蒸気で5~6時間かけて殺菌する高圧の釜にボイラーを使います。


釜の温度を120度まで上げるために、灯油を毎月3000リットル消費します。原油価格の高騰が、農業経営を圧迫します。


エノキタケ農家 浅沼正勝さん:「20円違えばだいたい1か月に50万円ぐらい値上がってしまうので、年間で言うと冬にはたくさん使うんで1000万円ぐらい上がってしまうと思います」

原油の高騰だけでなく、原料にも影響が…。

培地の原料はトウモロコシの芯を砕いたもの。


これらは中国やタイなどからの輸入に頼っていますが、円安の影響を受けて去年12月と今月、2度の値上げがあったばかりです。

エノキタケ農家 浅沼正勝さん:「今回の原油高騰でおそらく運賃とかが上がってくるんで、どのくらい上がるかちょっと心配してますけど。来なくなっちゃったら困りますね、キノコ作れなくなってしまうので」

そうした中、県内のJAグループはおととい、4月から農業用燃料の価格を割引く支援対策を実施すると発表しました。


エノキタケ農家 浅沼正勝さん:「数年前の価格高騰からずっとなので、もうやることはすべてやってきた中でこの状態ですので、我々にできることは限られてるかもしれませんけども、ロスがないように無駄をしないようになるべく生産していきたいと思っています」