自衛隊派遣が「厳しい」ワケ
藤森キャスター:
日本では戦争が継続している地域に、自衛隊を派遣できるケースは法律上限られています。

「存立危機事態」
日本の存立が脅かされる恐れがある場合、武力行使が可能
「重要影響事態」
放置すれば直接攻撃の恐れがある場合、後方支援が可能
高市総理は今の時点で、自衛隊の派遣は「法律的には難しい」という見解をはっきり示していますね。
星浩さん:
まず「存立危機事態」ですが、アメリカ軍とイラン軍が戦争状態になっても、すぐに日本に存立危機が及ぶわけではありません。石油が来なくなるといっても、備蓄は8か月分ほどありますので、すぐには影響しません。
そして「重要影響事態」については、今はアメリカ軍が足りているので、後方支援の需要は当面ありません。
「海上警備行動」もなかなか難しいというのが現状です。
そもそも安全保障法制については、高市総理が師と仰ぐ安倍元総理が「国際法上、認められない行為を行っている国を支援することはない(2015年5月)」と言っています。
今回のアメリカの先制攻撃は、明らかに国際法違反です。これを支援することはできないという答弁があるので、高市総理は「法律的な評価ができない」と言わざるを得ない状況になっています。
小川キャスター:
とはいえ既に日本は艦船の派遣について名指しをされています。トランプ大統領からは、19日に行われる日米首脳会談で、答えを求められる可能性があるわけですよね。
星浩さん:
日本としては「今の法制上なかなか難しい。これから検討させてください」ということですが、トランプ大統領はおそらく日本の法制のことはほとんど知りません。
そのため、「同盟関係なのに何でできないんだ」ということになり、そこで高市総理が立ち往生してしまう可能性もあります。
16日夜の情報では、高市総理から「できるだけ早く停戦した方がいい。停戦すれば、日本の自衛隊も、例えば機雷の掃海といった業務ができる」といったことを提案する予定だそうですが、果たしてそれでトランプ大統領は納得するのかが問題です。
そして、日本は長くイランと良い関係を維持してきましたが、今回、日本が自衛隊を派遣することになれば、イランとの関係は明らかに遮断されます。高市総理の対応によっては、今まで日本が積み上げてきた外交の資産を崩してしまうということになります。
19日の日米首脳会談は、高市総理にとって大変な正念場になると思います。
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<プロフィール>
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
政治記者歴30年 福島県出身
片山薫
23ジャーナリスト 経済部筆頭デスク
財務省や経産省・農水省などを担当














