沖縄大学の吉川麻衣子教授。臨床心理学を専門とする傍ら、沖縄戦体験者の心の痛みに寄り添う取り組み「語り合いの場」を開いています。長年語ることのできなかった辛い記憶を、体験者同士で分かち合う取り組みです。
吉川麻衣子教授:
「臨床心理学は、個人の内面というか心の内側をみていくというか。そこで葛藤を抱えている方の心理的なサポートをするというような学問。沖縄戦に関しても、つながっているかなと私は思っていたんですね」
20万人あまりの命が奪われた沖縄戦。多くの語り部が実相を伝えてきた一方で、語ることができず重い苦しみを抱えたまま生きてきた人も多くいます。
吉川さんは2005年、そんな沖縄戦の体験者同士が戦争体験やその後の生活を語り合う場所、「語り合いの場」を立ち上げました。
「語り合いの場」は参加者が安心して話せるように、すべての取材を断り、非公開で行われてきました。
グループごとに分かれた73人の体験者が、関わりのある場所を巡り、語り合い、過去の痛みを共有してきました。
吉川さんは2017年に語り合いの場の活動をまとめた書籍を出版。去年、ホームページを開設しました。自身の研究を広く発信したのは、こんな思いからです。
「一番大きかったのは、ある学会で発表したときに、広島、長崎のことは知っているけど、沖縄のことは全然知らないよって言われたんですね。それは、沖縄戦を研究している研究者がもっと外に発表していかないといけない、発信していかないといけないことだなって思って」














