美智子さまが英訳された「降りつむ」
──永瀬さんの『降りつむ』は、美智子さまが英訳されて海外でも読まれています。
(若松英輔さん)
「美智子さまの翻訳は素晴らしいですね。美智子さまご自身が、とっても詩的な精神を宿してらっしゃる方だから、とっても深いところから訳されてるのが印象的ですよね」

「詩の翻訳は、言葉を記号的に置き換えるだけではやっぱり難しくて、言葉たりえないところまで引き受けて翻訳なさっていることが、上皇后様の素晴らしいとこだと思うんです。
一つの創作だって言ってもいいぐらいだと思います、僕。もちろん翻訳なんだけども、翻訳ってのはやっぱり一つの創作なんですよね。
そういうことを促すぐらいの力が永瀬さんのあの詩には元々あるってことでしょう。それが素晴らしいと思う」
──英訳されたことによって、英語圏の方々にどんなふうに受け止められるんでしょう。思わぬところへ届くかもしれませんね。
(若松英輔さん)
「いや、それは本当にそうだと思うんです。例えばドストエフスキーって作家がいるじゃないですか。で、ドストエフスキーは、ロシア人じゃなければ分からないところってあると思うんです、僕。
あると思うんだけどもね、ロシア人には見えないところもあると思う。だから、それは、永瀬さんの詩も同じだと思う。
日本語で味わわなきゃ分からない響きってあると思うんですよ。でもね、英語に訳した、そして、日本語を母語としない方だからこそ、見つけてくださる、永瀬さんの新しい可能性って、僕はあると思います。
だから、そういうことを試みてくださったことは、上皇后様は素晴らしいなと思います」














