「妊娠したら仕事を辞めてもらう」。外国人技能実習生の女性の4人に1人がこうした不適切な発言を受けたことがあるという調査結果を先ほど国が初めて公表しました。
母国ベトナムで今年8月、元気な赤ちゃんを出産した女性。日本で妊娠後、不安定な立場に悩まされました。
特定技能として働くベトナム人女性
「最初はうれしかった。でも、その後、たくさん考えてプレッシャーを感じた」
4年前、技能実習生として来日し、去年、特定技能の資格に切り替え、食品加工の仕事をしていました。同じく実習生として来日したベトナム人の夫との間に赤ちゃんを授かったため、登録支援機関に相談すると、「ビザの更新はできない」と言われ、さらに…
特定技能として働くベトナム人女性
「『住居の支援をしない、寮には住めない』と言われた」
女性は支援団体とともに職場側と話し合い、最終的にベトナムで出産しました。産休を経て復職する予定ですが…
特定技能として働くベトナム人女性
「子どもを日本に呼べるビザは3か月しかないんです」
現在の仕組みではベトナム生まれの赤ちゃんには3か月の在留資格しかおりず、日本で一緒に暮らすことはできないのです。
特定技能として働くベトナム人女性
「家族が離れ離れになっても頑張るしかない」
NPO日越ともいき支援会 吉水慈豊代表
「『日本で産めないからベトナムに帰りなさい』と言って、強制帰国をさせてしまうケースがすごく多い。やっぱり安価な労働力として受け入れている受け入れ企業があって、そこで妊娠をすることによって、やっぱり戦力にならなくなるので」
政府はきょう、外国人技能実習生の妊娠をめぐって、初めての調査結果を公表しました。技能実習生の女性600人あまりを調査したところ、4人に1人が「妊娠したら仕事を辞めてもらう」などの不適切な発言を受けた経験があることが分かりました。
NPO日越ともいき支援会 吉水慈豊代表
「(調査結果は)氷山の一角で、まだまだ声を上げられない子たちは日本にたくさんいて、自ら中絶を選んだりだとか、強制帰国をさせられてしまったりという子達がいて、そうやって不当な扱いを受けて泣き寝入りをしてる子達はたくさんいるので、支援というのは、すごく必要になってくると思います」
入管庁は、「妊娠・出産を理由とした離職や帰国の強制は決して許されない」としていて、受け入れ団体に不適切な扱いを報告するよう求めています。
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