教団の世界進出戦略 日本人女性の過酷な役割

記者「こちらがウルグアイにおける統一教会系団体の活動拠点とみられる建物です」

旧統一教会は、1980年代からウルグアイに進出。新聞社や有名ホテルなどを次々と買収し、国内大手とされる銀行の経営権もにぎります。

そしてこの銀行を通して数々の企業に融資。活動を広げていったのです。右派政党の関連企業に、4500万ドルを融資したとも報じられました。

あの、「世界で一番貧しい大統領」として知られるムヒカ氏は、当時政権を握っていた右派政党が教団の支援を受けた意図を、こう話します。

ウルグアイ ホセ・ムヒカ元大統領「ウルグアイは、統一教会を、資金を調達するために利用したのです」

その資金源は、日本で集められた献金。それを、女性信者が運んだのです。

元銀行職員 アルバロ・パン・クルーズさん「彼女(日本人女性信者)たちは銀行に来たとき、プレゼントの袋のようなものを持っていました。その中身は現金でした」

1日で1900万ドルを入金したといいます。無理やり海外に派遣された女性も、少なくなかったと言います。当時、送り出す立場だった元信者が明かしました。

旧統一教会の元教会職員「『まずは行け』『全員行け』という感じですよ。相当な葛藤があったと思いますね。同僚の奥さんを空港に送っていったことがあって、泣いていたのを見ていましたので、苦しいんだなというのは感じました」

一方、日本に残された家族は・・・

妻が海外に派遣された元信者「子ども4人を置いて(外国に)行っちゃったんですから、それは大変ですよ。子どもが小さいときに、母ちゃんが行っちゃったことによって、成長期の子どもの精神成長に悪影響を及ぼしています。それを私は痛感しているんですよ」