ウクライナの首都キーウ郊外から、現地の様子をお伝えします。

キーウ郊外の住宅地です。実際にロシア軍とウクライナ軍がにらみ合っている前線からは400キロほど離れていますが、こうした市民が暮らす普通の場所にもロシア軍のミサイル攻撃はやってきます。

まさにこの現場に、おとといミサイルが落ちました。2日がたった今も、かなり強い焦げた臭いが辺り一面に漂っています。コンクリートとレンガの頑丈な造りであるはずの家屋が粉々に崩れ落ちてしまっています。

この家には、30代の男性とその家族5人が暮らしていました。その男性、デニスさんにお話を伺うことができました。

ミサイル攻撃のあった朝6時頃、自宅の壁が自分と横で寝ていた息子の上に崩れ落ちてきて、目を覚ましたといいます。デニスさんは両足を骨折するなど、家族全員がけがをする中で、命からがら脱出したということです。

こうした攻撃によって家を奪われた人や、故郷を離れざるを得なくなってしまったウクライナの人々は、国連の調査によると、侵攻開始以来、960万人におよぶとされています。

この4年間は、ウクライナの人々にとって、「喪失」と「破壊」の連続でした。

取材をする中で、これまで耐え続けてきたウクライナ市民の心も限界を迎えているように感じます。