時代を超えて愛され続ける名店の味。静岡県掛川市の「キネマ食堂」は地元で親しまれて約100年。定番のラーメンは創業当時からの味を守り続けています。

創業大正15年、掛川市の旧東海道沿いに店を構えるキネマ食堂です。

ランチタイムは常に満席で、常連のお客さんが集まります。

人気のメニューは3種類ある日替わり定食。ラーメンをメインに安さとボリュームが自慢です。

この日のラーメン定食はメンチカツや山芋の冷ややっこ、サラダにご飯がついて780円。まんぷくセットはラーメンにみそ串カツやアジフライなど、4種類の揚げ物を乗せたどんぶりがついて1000円です。

厨房で腕をふるうのは3代目の内藤喜夫さんと、息子で4代目の貴博さんです。キネマ食堂は喜夫さんの祖父、幸(たかし)さんが始めた店です。

東海道の宿場町として栄えた掛川は、多くの商店が軒を連ねていました。

<キネマ食堂3代目 内藤喜夫さん>
「僕が小さい頃もいろんなお店があって、靴屋もたばこ屋も八百屋も肉屋もいろんなお店があって、ここら辺はすごくにぎやかなところだったみたいですね」

映画館や芝居小屋もあり、娯楽の町として知られていました。

<3代目 内藤喜夫さん>
「映画っていう存在は憧れの存在だったみたいで、そんなハイカラな名前をということでキネマっていう名前をお客さんがどうだっていって、付けてくれたみたいです」

あれから100年。今でも変わらないメニューが、昔ながらのラーメンです。透き通ったスープは豚骨をベースにしています。

<3代目 内藤喜夫さん>
「これは豚の背骨。若干の野菜とか。ずっと火を入れてるわけじゃないけど、入れたり寝かしたりみたいな感じで。先代のたかしじいちゃんがやりだしたラーメンで、2代目の内の親父もそのままのやり方できて、だから今もシンプルな仕込み方」

<客>
「毎週、寄らせていただいてます。昭和を感じる様な、そんな味ですね。とても懐かしい」
<客>
「珍しくて、(シンプルなラーメンが)最近どんどん減ってきていて。こういう所で食べられてうれしいです。めっちゃおいしいです」

<3代目 内藤喜夫さん>
「私の時代になってラーメンブームみたいなのがあって、一時今流行りのラーメンに対応していった方がいいんじゃないかという時もあって、内容も変えてスープも仕込むようにしたんですけど、お客様は昔ながらのラーメンが良いということで。長く続けるのは大変なことだけど、お客さんに喜んでいただける以上はなるべく値段も上げずに頑張っていきたいと思っています」