山形大学医学部などは22日、放射線から医師を守る防護具を開発したと発表しました。

こちらが、今回開発された防護具「トリプルガード」です。


手術中、医師の足元から放射される放射線から、目の水晶体や脳、甲状腺をこれ1つで守ることができ、顔の表面などの被ばくを80%ほど低減できるということです。

これは、IVRという治療で使用されるものです。


IVRは、X線などで体の中を透かして見ながらカテーテルを使う治療で、がんの治療など、様々な病気やけがで行われています。

山大医学部附属病院で昨年度、1412件行われています。IVRを行う際、医師は、目や脳などが被ばくしないように、防護する必要があります。

多くの量を被ばくすると、脳などに腫瘍を発症する恐れがあるため、これまで、IVRの医師は眼鏡や帽子などの防護具を使い放射線から体を守っていましたが、ずれなどで効果にばらつきが見られていました。そこで、5年ほど前から、東京の医療器具メーカーと山形大学医学部が共同で新たな防護具を開発したということです。

山形大学医学部付属病院 放射線部・佐藤俊光 副診療放射線技師長
「私は大いな期待を持っております。先進的な製品で、非常に有用なものになればいい」

この防護具は今後、山大医学部附属病院でも使われるということです。