今年1年の福島県内の出来事を振り返る「2022の記憶 そして未来へ」。3回目は「自然災害」です。

■3月 最大震度6強・福島県沖地震

大雪に、ひょう被害。今年も県内では自然災害が相次ぎました。

中でも大きな被害をもたらしたのは…

高橋広季アナウンサー「地鳴りのような大きな地震です。立っているのがやっとです。強い揺れを感じています」



今年3月、県内を襲った福島県沖を震源とするマグニチュード7.4の地震です。

相馬市・南相馬市・国見町で、震度6強を観測。福島市や田村市などで震度6弱を観測するなど県内の広い範囲が強い揺れに襲われました。

地震が起きたのは、夜の11時半過ぎ。多くの県民が不安な夜を過ごしました。

南相馬市の住民「うちがひっくり返るかと思った。2階で寝ていてな。真っ暗だ。電気がつかないから。テレビも見られない」

一夜明けると被害の全貌が明らかになりました。

井上和之記者「住宅地に入りました。石でできた塀が崩壊して道路の片側をふさいでいる」



相馬市の松川浦では、水産会社の倉庫が大きく壊れ、崩れた塀が車を巻き込みました。


中澤水産・中澤正邦会長「地震発生のときはわからなかった。こんなに壊れているとは思わなかった。作り直しても作りようがない。自然には勝てない」

交通インフラにも大きな打撃が。

東北新幹線は、地震で列車が脱線。線路なども被害を受けたため、全線再開までおよそ1か月かかりました。


また、伊達市にある伊達橋は地震の影響でいまも通行止めに。

仮の橋の設置工事は来年1月から本格的に始まる予定ですが、地震の爪痕は住民の生活に大きな影響を与えています。

■8月 会津地方が大雨被害

大雨が会津地方を襲いました。



伊藤大貴記者「午前9時すぎの喜多方市です。JR磐越西線が通る橋が崩落しています」

8月3日から4日にかけて、会津地方で降った記録的な大雨。

当初の予想を大きく上回り、24時間降水量は、北塩原村の桧原で314.5ミリ、喜多方市で275.5ミリと、観測史上最大を記録しました。



喜多方市のJR磐越西線では、濁川に架かる鉄橋が大きく崩落。地元の生活の足が途切れました。


利用者「バスもあまりないので不便。若い人はいいけど高齢者はかわいそう」

JRは、来年春の復旧を目指しています。

激甚化が進む自然災害。「想定外」に対する備えがいま求められています。