渡部さんは、石畳の落ち葉をかき集め、広島市の許可を得て柵の中もきれいにします。平均2~3時間。落ち葉が多い季節は5時間かかることもあるといいます。
被爆者 故・佐伯敏子さん(1995年)
「ご遺骨が肉親の迎えを待っておられます」

清掃を始めたきっかけは、2017年に亡くなった被爆者の佐伯敏子さんとの出会いでした。佐伯さんは40年以上、供養塔の清掃を1人で続けてきました。
佐伯さんが体調を崩したあとは、交流があった渡部さんが自らそうじを受け継ぎました。

原爆供養塔の清掃を続ける 渡部和子さん(81)
「遺骨はせめてここで安らかに綺麗なところで。佐伯さんがずっと続けてこられたんだから、そのまま続いて綺麗に。少しでも綺麗にしてあげたら」
渡部さんは被爆者ではありません。それでも、供養塔には“特別な思い”があります。当時14歳だった夫の姉の渡部基子さん。建物疎開の作業中に被爆し、遺骨が見つかっておらず、この供養塔で眠っていると考えています。

毎朝、扉の向こうにいるはずの基子さんと7万人の犠牲者に手を合わせます。
渡部和子さん(81)
「基子ちゃんたちが戸口のすぐそこにおられるんだわと思って。特別、あの階段を降りたところは、思いますね」















