それでも前へ「能登を忘れないで」と伝え続ける

震災から2年が経ったいま、田中さんには伝えたい事がある。

お宿たなか 田中孝一さん(62)
「やっぱり、能登を忘れて欲しくないと、私たちは伝え続けなきゃいけないと思いますし、能登は元気なんだよと、伝えて欲しい」
「未来は自分で切り開くことしかできないと思っている。きっかけを自分で作っていかないと駄目だと思うので、頑張ります」

新たなきっかけ作りは既に始まっている。今年の春ごろ、輪島塗り職人などを宿に招き、客と交流するイベントを開く予定だ。イベントでは、能登の食材を使った食事を振る舞うことを検討している。

将来への不安は消えないが、少しでも前へ歩みを進めようとしている。能登の復興には、インフラの整備だけでなく、観光業への具体的な支援と、現場の声を拾い上げる仕組みが必要だ。田中さんの訴えは、被災地の「負の部分」もきちんと伝えて欲しいという切実な願いでもあった。

(news23ディレクター 横山菜穂)