刑事裁判をやり直す「再審制度」見直しを議論している法制審議会で、法務省は20日、試案を示しました。

論点のひとつとなっている検察官の不服申し立てを禁止する規定は、設けられませんでした。

再審を巡っては開始が決まるまで40年以上かかるケースもあり、制度の見直しを求める声が高まっています。

しかし審議会のこれまでの議論で、一部の委員から再審開始の判断には慎重であるべきだとする意見が出て、法務省の試案には、再審の開始決定に対する検察官の不服申し立てを禁止する規定は設けられませんでした。

1979年に起きた大崎事件では、殺人罪などで服役した原口アヤ子さん(98)が無実を訴え、これまでに3回、再審開始が認められましたが、いずれも検察官の不服申し立てで覆されています。

法制審議会の委員で大崎事件・弁護団の鴨志田祐美弁護士は…

(鴨志田祐美弁護士)「そもそも再審法改正の議論がどういう状況が問題となってはじまったのかを考えたときに、ここに何らの手当てもしないでスルーする試案が出たことが残念ですし、怒りを禁じえない。
(検察官が)不服申し立てを繰り返すと、数年単位で再審開始の確定、やり直しの裁判までの道のりがのびるので死活問題」

法制審議会では試案をもとにさらに議論を進め、来月上旬までにとりまとめたい考えです。