▼「短絡的で自己中心的な犯行」「殺人を思いとどまることは十分できた

 奈良地裁は量刑理由をめぐり、
「公共の静穏・安全を脅かした極めて悪質な犯行」
「安倍元総理を標的にしたのは最終的には(犯行の)直近だが、標的を確実に殺害する準備は約1年間かけていて、殺人行為を遂行する上での計画性は極めて高い」と、山上被告の犯行を指弾しました。  

 そのうえで、山上被告の生い立ちについては、「旧統一教会に激しい怒りを抱くのは、 不遇な生い立ちからすると相応で理解できないとは言えない」としつつ、「社会的に孤独な状況であったが、支援を受けることをしていなかった」
「銃の入手に失敗したり、旧統一教会幹部の来日が不明だったりと、(事件前に生じた)目的達成の障害によって、人を殺してはいけないという社会規範を認識し、殺人を思いとどまることは十分できた」と指摘。  

「被告の生い立ちは、人格形成において一定の影響があり、今回の事件の背景や遠因であることは否定できないが、被告の意思決定に大きな影響があったとは認められず、短絡的で自己中心的な犯行」として、情状酌量を求めた弁護人の主張を完全に退けました。