「メンツ重視」から「コスパ重視」へ 消費行動の変化捉える日本企業も

Q.大手回転ずしチェーン「スシロー」やショッピングモールを展開する「イオン」は新たな店舗を中国に出しました。

森永副所長
一部の日系の小売業や飲食業が好調なのは日中関係の変化に関わらず今の中国で起きている消費様式の変容によるものだと見ています。かつて中国人の消費の志向は、より高いものを買うとか最新のものが出たらすぐに買うとか自分の財力をアピールする、自分はこんなものが買えるんだという、いわゆるメンツを重視した消費様式でした。最近はそれがだいぶ変わりコスパを重視し、自分がそれを買うことで満足できるような消費に変わってきているというように思います。

日本も不景気のときがありましたが、生活にかかる費用をなるべく抑えつつ、それでもプチ贅沢はしたいといった考えがありました。金曜日にはちょっと高級なスイーツを買うとかですね。今の中国の特に若い消費者もそれに近いような感じなんじゃないかと思います。一部の日系の小売業や飲食業はうまくその消費者の志向に当てはまっているのだと思います。

中国は成長が鈍化し不景気感が漂っているとも指摘されていますが、その中でも消費が伸びている分野、さらに言えば日本のブランドがまだ競争力を維持しているような分野もあります。例えば、中国では健康志向がブームですが、これを背景にしたスポーツ用品ですとかアウトドアグッズ、それからヘルスケア関係の分野。それからいわゆるエモ消費、中国では「情緒消費」と言いますが、この広がりによる、例えばペット分野ですとかキャラクターグッズ、こういった分野が中国では消費を伸ばしています。今回、日中関係が若干微妙な状況になっていますが、こういうときだからこそ消費が伸びている分野、日本のブランドが競争力を持っている分野について中国の消費者から見放されないようにプロモーションをしっかりとやっていかなければならないと考えています。