“復興”に葛藤も…現在地は

藤森祥平キャスター:
お客さんがどれぐらい来るかなんて、計算はもう立てられないんですよ。でも坂口さんは、まずはただ、ふらっと人が集まれる場所を作りたい、地元の人が生活が楽しくなる空気感をまずは作りたい。そこをきっかけにしたいといいます。

小川彩佳キャスター:
「ここが新しいスタートになれば」という言葉もありましたが、「光が見えてきた」だとか、「先が長い」といった簡単な言葉で表すことができない、それぞれ現状、日々があるのだと感じました。

藤森キャスター:
2年経ってこの状況ですからね。

小説家  真山仁さん:
1か月に1回ぐらいのペースで行っていましたが、やはりこの2年間ずっと「遅い」と言われ続けて、背中を押されてた感じがします。

結果的に地震がなかったかのように更地になっていくのが痛々しかったです。3年目以降、すごく大変なのは、更地にしたあと何か作ることです。メディアは変化がないと取り上げてくれない、そこは変わらなきゃいけないと思いますが、ここから立ち上がることはすごく難しいです。

やはり残っている人は「自分たちが何とかしなきゃ」と思っていますが、大事なのは、一人で背負っては駄目なんです。

藤森キャスター:
「使命」「責任」「恩返し」といった言葉ばかり出てくるから、本当は真心をもらいたい、受け取りたい側なのに、「真心でお返しします」というお話になっちゃうんですよ。

小説家 真山仁さん:
生きているだけで頑張っているんです。場を作ることはすごく大事で、お互いにいろいろ苦悩もあれば怒りもあって、でも「頑張ったよね」と言うこと、これはやはり経験者しか言えないんです。

その一方で、彼らが発信するものをどうやって拾うか。例えば東京や大阪のような離れた都会から、もっと注目しなければならないし、もっと足繁くいろいろな人が通う。私が毎月通ってて思ったのは、やはり毎月通うと、だんだん話が変わってくるんです。今まで頑張っていた人が「何で自分たちだけひどい目に遭わなければいけないんだ」と。

そういう意味では、まだ3年しか経っていない。みんなで応援するという言葉よりも、気にかけたり繋がる方法、これだけインターネットやいろいろなことが発達しているので、本当は自分たちが行くことが一番ですが、とにかく能登を知っている、知りたいという思いを、もっともっと多くの人に感じてほしいなと思います。

藤森キャスター:
話を聞いて、伝え合い考え合うことを続けることですね。

小川キャスター:
受け止める器を持ち続ける、取りに行くという営みを続けていくことだと思います。

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<プロフィール>
真山仁さん
小説家 2004年「ハゲタカ」でデビュー
最新作は能登地震がテーマの「ここにいるよ」