■円安で売り上げ2.5倍の会社とは?

石巻市の水産加工会社「ヤマナカ」は、ホタテなどを冷凍加工してアメリカや台湾に輸出しています。

ヤマナカ 千葉賢也専務:
「昨年と比較して11月末時点で▼2.5倍の売り上げになっています」

売り上げが伸びたのはなぜか?
円安の影響で海外からの需要が増え、輸出量が去年に比べ▼2倍以上に増えたのです。この会社では従業員を15人増やし、勤務を交代制にして早朝から深夜まで作業にあたっています。


ヤマナカ 千葉賢也専務:
「増えゆく需要に対応するということで、それだけの原料の仕入れを進めてきました。実際に最盛期には朝から日が暮れてからもということで、従業員的にも負担が大きかった」

例年は国内と海外で7対3だった売り上げが、今年は2対8に逆転。業績は良かったものの、今後の動向を注意深く見ていきたいといいます。


ヤマナカ 千葉賢也専務:
「今、この状況はたまたま世間の情勢が円安だから円の価値が下がっているだけで価値は変わっていくものなので、世界状況の中で起こる変化に対応していきたい」


今後、円安と物価高はどうなるのでしょうか。

七十七リサーチ&コンサルティング 田口庸友上席研究員:
「ロシアのウクライナへの戦況とアメリカのインフレであったりといった収束が中々見えづらいと言った中で、今年と似たような状況が当面続く可能性がある。為替についても円安基調で推移する可能性が高いということなので、現状の水準が続くことを前提に色々と考えていく必要があるということだと思います」

円安・物価高に日常生活が大きく振り回されたされた1年。来年も国際情勢や為替の変化に対応しながら生活する必要にせまられそうです。