北海道沖や三陸沖でマグニチュード7以上の地震が発生した場合、その後により大きな地震が発生する可能性があるとして、気象庁は注意を呼びかける新たな情報の提供を、16日正午から始めました。

この「北海道・三陸沖後発地震注意情報」は、北海道沖の千島海溝沿いや三陸沖の日本海溝沿いでマグニチュード7以上の地震が起きた場合に、その後、発生する可能性があるより大きなマグニチュード9クラスの巨大地震への注意を促すものです。

対象となるエリアは、北海道から千葉県にかけてで、宮城県内は35の全ての市町村です。


11年前の3月9日には、マグ二チュード7.3の地震が起きていて、その2日後にマグニチュード9.0の東日本大震災が発生しました。ただし、この情報が発表されても、1週間以内に巨大地震が発生する確率は100回に1回程度で、事前の避難の呼びかけなどは行われません。



東北大災害科学国際研究所 今村文彦所長:
「マグニチュード7の地震は、北海道・東北地域では過去に頻繁に起きている規模なので、その後確実に巨大地震が起きるとは限らない。これが難しいところ。実際に起きた場合に冷静、迅速に行動できるように準備をしてほしい」


注意情報が発表された場合、対象エリアの自治体は揺れを感じたり津波警報が発表されたりしたときは、ただちに避難できる態勢を1週間とることなどを呼びかけることになります。

気象庁によりますと、この情報が出される頻度は概ね2年に1回程度で、事前の避難や経済活動の制限は求めないということです。

とはいえ、マグニチュード7以上の地震が起きた場合は、
・家具の転倒防止や食糧の備蓄の再確認
・すぐ逃げだせる態勢で寝ること
・非常持ち出し袋の準備や持ち歩き
などの備えをしておくことが大切です。