沖永良部島の古墓群が国指定史跡に、薩摩川内市・甑島のカノコユリ群落が国の天然記念物に、新たに指定される見通しとなりました。

国指定史跡に指定される見通しとなったのは、「沖永良部島古墓群」です。

古墓群は和泊町にある「世之主の墓」と、知名町にある「新城花窪ニャートゥ墓」、「屋者ガジマル墓」、「アーニマガヤトゥール墓」の合わせて4つの墓です。

鹿児島県教育委員会によりますと、いずれも江戸時代に造られ、岩壁を横方向に掘り込む形式の琉球王国の影響を受けていて、石積みの壁で囲った前庭があることが特徴です。

奄美と沖縄の文化交流を示している点が評価されました。

また、国の天然記念物に指定される見通しとなったのは、薩摩川内市・下甑町のカノコユリ群落です。

カノコユリは、カサブランカなど多くの園芸品種の原種で、下甑島の西海岸にある片野浦では、土砂崩落や強風が吹くことで自然の草原が維持され、国内最大規模の生育地となったことが評価されました。

いずれもきのう19日、国の文化審議会が文部科学大臣に答申しました。
指定されれば県内では国指定史跡は35件、国の天然記念物は、50件になります。