《「自分に影響力をつけて発信を…」胸に秘めた強い思い》
左目失明のモデル 吉野奈美佳さん(29)
「たまたま“ミス・ユニバース”を密着取材しているテレビ番組が目に入って、きれいなお姉さん方が、毎日アスリートのように日々トレーニングして、自分に影響力をつけて、世界に何かを発信するっていう姿をみて『カッコいいな』って思って…」
“ミス・ユニバース”などを取り上げた、雑誌や新聞記事を見つけては切り抜き、女性たちの美を掘り下げる書籍を読み漁りながら、憧れを胸に秘め続けました。

12月初め、吉野奈美佳さんは、卒業して以来、初めて母校の高校を訪ねました。かつて学んだ教室では…。
吉野奈美佳さん
「左目が見えていないので、小学校の頃からなんですが、教室では黒板に向かって左側の前方、いつも窓側に固定でした」

懐かしい学び舎を案内してくれたのは、札幌光星高校で世界史を担当する松崎康二先生。吉野さんにとって、忘れられない恩師です。中学校では、逃げ込むように保健室で過ごした吉野さん。高校では友人もでき、茶道部の部長も務めました。閉じかけていた心が、少しずつ開いていったのです。
吉野奈美佳さん
「初めて学校が楽しいと思えたのは、西洋史の先生のおかげだなっていうのはあったんですけれど…。そこからもっと世界のことを勉強したいと思いました」

札幌光星高校(世界史担当)松崎康二さん
「いや、嬉しいですね。実は私、大学の時に西洋史ゼミに所属していて、フランス革命前の歴史を勉強していたので、ちょっと授業ではそこら辺は熱く語っていたのかもしれません」















