障害がある作家が手がけた刺しゅうと絵画がコラボレーションした作品が10日、山口県岩国市に寄贈されました。

羽を広げたクジャク。思いつく言葉を並べた「ことば刺しゅう」です。岩国市の久米文子さんが刺しゅうを、華道家で池坊岩国支部長の蔵重伸さんが背景を制作しました。
久米さんは自閉傾向のある知的障害で、障害者の就労を支援する周南市の事業所で刺しゅう作品を手がけています。
蔵重さんは海外で活動経験もある国際派の華道家です。総合支援学校でいけばなを教えたことが縁で久米さんの作品に心を動かされ、共同で制作するようになりました。
蔵重さんは花を生けるように刺しゅうを配置し、タイトルに「夢のかたち」と名付けました。
久米文子さん
「クジャクとコマドリとお花、ことば刺しゅう、人魚姫。頑張った!」
華道家 蔵重伸さん
「白黒の墨の中に刺しゅうが浮いてくればいいなと。いろんなことがあっても乗り越えて夢を広げていこうじゃないか」
2人は去年、久米さんの母校の岩国総合支援学校にもコラボ作品を贈っています。
文子さんの父 久米慶典さん
「障害が重いんですけどね、やっぱりサポートする人がいると作品になる」
福田良彦 岩国市長
「今回の作品の創作を契機に、広く障害者も創作活動に取り組んでみようというそういった思いが広がっていけばいいんかなと思いますね」
市はこれから完成する新しい施設に展示したいとしています。














