青森県三沢市にある養鶏場で県内で今シーズン2例目となる高病原性鳥インフルエンザが発生しました。この養鶏場では、15日午後1時からすべてのニワトリの処分が行われていて、その数は、約137万羽と国内で過去最多です。

※青森県農林水産部 赤平次郎 部長
「県内で今季2例目の高病原性鳥インフルエンザが発生しました」

高病原性鳥インフルエンザが発生したのは、卵を採るためのニワトリを飼育している三沢市の養鶏場です。14日、死ぬニワトリの数がいつもより多かったため県が簡易検査を行った結果、13羽中11羽で陽性と判明し、15日午前、遺伝子検査でもウイルスが検出されました。
三村申吾知事は、県庁での危機対策本部会議に出張先の台湾からオンラインで出席し、全庁を挙げた対応を指示しました。

※三村申吾知事
「養鶏業は地域の経済を支える重要な産業であり、何としても周辺農場への拡大を防ぐ必要があります。」

鳥インフルエンザが発生した養鶏場では、15日午後1時から飼育しているすべてのニワトリ約137万羽の処分が始まりました。この数は、国内では、過去最多となります。県は1日あたり240人の職員を動員して24時間体制で作業にあたりますが、終了まで1か月程度かかる見込みで、防疫作業完了までの期間を短縮したい考えです。

※青森県農林水産部 赤平次郎 部長
「これまで経験したことのないような規模での発生ですので、市町村等の関係機関に協力を要請しながら体制を増強していきたいと考えています。」

15日午後には、自衛隊に災害派遣を要請し、当面の間、1日あたり60人が派遣されます。また、東北農政局も職員の派遣を決めていて、人数や日程について県と調整を進めています。三沢市も職員を1日あたり30人から40人程度を派遣する準備を進めていて、早ければ17日から対応できる見通しです。

発生した養鶏場とその周辺には消毒ポイントが設置され、事態が収束するまでの間、通行する車の消毒が続けられます。また、この養鶏場から半径3キロ以内の農場7か所では鳥や卵の移動が、半径3キロから10キロ以内の農場10か所では、外への持ち出しが禁止されました。


11月、横浜町で発生した今シーズン青森県内で初めての鳥インフルエンザが、16日午前0時で移動制限が解除されて収束を迎える中、新たに発生した三沢市での2例目。今シーズンは、これまでに国内で35例と相次いで発生し、影響が広がっています。国の疫学調査チームが15日現地に入り、養鶏場の飼育状況を確認しています。