「世界の民主主義でも類例がない」—時限付きの自動決定への批判
ーー連立政権の主要テーマ「衆議院の議員定数削減法案」は異例の時限付き法案となっていますが、どう考えますか。
石破茂 前総理:
こんな法案は聞いたことがない。ましてや一般的な政策と違って民主主義のルールの話なんでね。それを決めるときには、どんなに小さな政党であっても、その意見は最後まで聞かねばならないと。どうしてもこういうことが理解していただけなくて、延々と時間がかかりましたってことは良くないです。どこかで結論を得なければなりません。
それは採決とか、そういうことによって行われるのであって、民主主義のルールであるところの採決じゃなくて、「1年以内に結論が出なかったらもうこれなんだ」というのは、それって何なんだろうね。
ーーそれまでの国会の議論は何だったんだっていう話ですよね。
石破茂 前総理:
1年結論が出なかったらもう自動的にやっちゃうんだっていうのは世界の民主主義の中でも類例のない話でしょうね。

ーーそもそも連立を急ぐ中での実現が無理な合意だったんじゃないかっていう見方もありますけどどうですか。
石破茂 前総理:
実現が無理なら合意しちゃいかんでしょ。合意は何でもいいんだっていうことにはならないでしょうね。まして民主主義のルールだから。また、この「定数の1割削減」なぜ1割なのか、なんで少ない方がいいのか、今の選挙制度のままで本当にいいのか。ただ数だけ減らすって話はどうもあんまり歴史に学んでるとは言い難い。














