トップ女流棋士の福間香奈さんが日本将棋連盟に規定の変更を求め、会見にのぞみました。将棋の世界に変化は生まれるのでしょうか。
「妊娠」か「キャリア」か 将棋界の規定変更を求め女流棋士が会見
「2人目の妊娠」か、それとも「自分のキャリア」か。このままではどちらかを選び、どちらかを諦めなくてはならない。
将棋のトップ女流棋士・福間香奈さんが12月10日、日本将棋連盟に規定の変更を求めました。

女流棋士 福間香奈さん(33)
「妊娠を社会通念上相当の事由と認めていただき、不戦敗としないでいただきたいです。妊娠したとしても地位が保証され、安心して妊娠出産に挑める環境を作っていただきたいです」
妊娠とキャリアの両立が難しいのは、タイトル戦が産前産後の一定期間と重なった場合、対局に参加できなくなるなどの規定があるからです(2025年4月施行「女流棋士公式戦 番勝負対局規定」)。この一定期間は、出産予定日から数えて産前6週〜産後8週までとされています。

しかも福間さんのように、女流タイトル8つ中6つを持っている場合、1年を通して対局があるため、妊娠の時期によっては複数のタイトル戦に出られなくなってしまうのです。
女流棋士 福間香奈さん(33)
「現状の規定では、未来ある少女や女流棋士が上を目指して複数のタイトルを獲得したとしても、タイトルか出産かを選択しなければならず、将棋界の未来に強い不安があります」
福間さんは日本将棋連盟に対し、産前産後に予定されているタイトル戦の日程変更や、医師の判断次第で出場を可能にすることなどを求めました。

この会見を受け、日本将棋連盟は「現在、改定案を調整中であり、より柔軟に当事者の意思に沿った対応が行える仕組みを検討しているところです。この機会を、女流棋士の権利保護を一層強化する契機ととらえ、丁寧に取り組んでまいります」としています。














