洞不全症候群とパーキンソン病にり患していると公表していた美川憲一さん(79才)が10日、自身の症状や今後の活動について記者会見を行いました。
美川さん自身が「既に会見に向けて準備万端」というポジティブな理由で、予定していた時間よりも20分ほど早く始まった記者会見。会見場に入る際、時おり足を引きずって歩く様子も見せましたが、集まった多くの取材陣をぐるりと見渡すと、“本日はお忙しいなか来ていただきありがとうございます。”との第一声で挨拶。いつもより少し緊張したような面持ちで着席しました。
今年9月に、心臓内の「洞結節」という部位に異常が起こり、心拍数の低下や増加が生じる心疾患「洞不全症候群」と診断されたことを公表していた美川さん。ペースメーカーの埋め込み手術を行ったことを自身の公式インスタグラムで報告していましたが、術後のリハビリの際、体に違和感を感じ、再び精密検査を行ったところ「パーキンソン病」であることが判明したと公表していました。
約1か月半の入院を経て、現在はストレッチなどのリハビリをしながら回復につとめています。以前は70キロほどあった体重も現在は62キロに減少。“足が弱って、手の震えとかはないんですけど、足がもつれて、やっぱりずっと立ってるのもしんどいような状態”と現在の症状を自身の口で説明しました。
“これまで本当に病気知らずで、今まで約60年間一回も休んだことないくらい”元気だったという美川さん。5年前から足が重たくなるなど、病気を予兆させるような症状があったといいますが、“年を重ねればしようがないのかなって、それくらいにしか思わなかった”と当時を振り返りました。パーキンソン病が判明した当時の心境について、“ショックでしたよ。病気したことないんですからね。「元気が一番よ」なんて言っていたくらいですから”と話しました。
病気知らずの美川さんでしたが、手術を終え麻酔から覚めてまず思ったことは“あぁ、生きてた…生きててよかった。そう思いました” “「死」を考えたことが無かったんですけど、やっぱり死が身近にあるんだ、命を落とすこともあるんだな。なめたらいけないな”と、初めて自身の死を意識したと振り返りました。
4日後の12月14日(日)にも愛知でディナーショー等への出演を予定(チケットは既に完売)。さらに今月16日(火)には長崎で歌のステージへの出演も控えていて、復帰して早速、多忙な日々が続きます。
会見では、ショーの準備状況や通常と異なる点は無いかと記者から何度も問われる場面がありましたが、そのたびにすかさず、“(声は)全然大丈夫です。ボイストレーニングも週に1、2回とか(やっている)” “普段通りにやります” “トークの時に椅子を置いていただいて話すことはあるかもしれませんけど、基本的には普段と変わらないようにしたい”ときっぱり。歌の話題になると、それまでの穏やかな口調から少しキリッとした口調に変わり、プロの歌手としてのプライドや根性を見せつけるようでした。
さらに、先日、発表された新語・流行語大賞の年間大賞の言葉を引用し、“高市総理の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」そういう気持ちでやっていきたいと思います”と続け、にやりと笑って見せました。
約40分間にわたり行われた記者会見。久しぶりの公の場に緊張した表情を浮かべていた美川さんでしたが、最後に“だんだんリラックスしてきた”とにっこり。
1か月半の入院生活を経験し、これまでより「死」を身近に感じたという美川さん。今年中にやっておきたいことを問われると“最近ね、遺言とか書いたことないんですけど、書いておいたほうがいいなって、そう思うようになりました。”と述懐。“死んで花実は咲かないんだからね”そういう気持ちだったんですけど、死というものが背中合わせになると、遺言ぐらい書いておかないと。一人ですからね。…持っていかれるなって…あの宝石誰が持っていくんだろうって(笑)それをちゃんと書いておかないと”と美川節で取材陣の笑いを誘っていました。
【担当:芸能情報ステーション】














