関西空港がある大阪・泉佐野市がインバウンド客を引き留めようとある取り組みを始めました。

 外国人旅行客で賑わう関西空港。

(スペインから)「(Qどこに行く予定?)スーパーマリオニンテンドーワールド!」
(ノルウェーから)「ドウトンボリ」

 しかし、空港のある泉佐野市について聞いてみると…

(スペインから)「(Q泉佐野市を知っていますか?)わからないよ、それはナニ?」
(韓国から)「泉佐野市、知らないです」

 ほとんど知られていないようです。

 関空を利用するインバウンド客の大半は、大阪市内や京都に移動してしまうため、泉佐野市はせっかくのインバウンド需要をうまく取り込めていないのが現状です。

 こうした状況を打開すべく市が目をつけたのが「植物性ダシ」です。

 豆乳クリームなどを使った“豚骨風”ラーメンに、鶏肉などを一切使わずにコクを出した“白湯”鍋。

 地元の企業が開発した大豆たんぱく質などで肉や魚のうまみを再現しました。

 ベジタリアンやイスラム教徒など様々な事情で肉を食べられない外国人が食事を楽しめる場所が少ないことも、インバウンドの取り込みで苦戦する一つの要因と考え、市内の飲食店やホテルにこのダシを提供してレシピを考案してもらおうと考えました。

 8日は、飲食店関係者に向けて試食会を開催。気になる反応は…?

 「おいしいです、鍋つゆの味がします。植物性とは思えない」
 「びっくり仰天…自分はラーメン店主なのでいろいろ作品をつくっていけたら面白いなと。無限大やなと」
 「ダシを飲んでもお湯を飲んでるみたいなイメージだったんですけど、ぜんぜんそれが‥ほんまにどうやって作ったんだろうと。うちはタコライス作ってるので、ぜひヴィーガン(完全菜食主義者)用のタコライスを作ってみようかなと思いました」

 (泉佐野市・生活産業部 森川武参事)「宗教を問わずに皆さんに安心して召し上がっていただける製品だと考えていますので、それをフックに泉佐野の旅行を楽しんでいただきたいと」

 泉佐野市は今後、植物性ダシを使ったメニューを市内の飲食店など10店舗で提供することを目指したいとしています。