アメリカのトランプ政権が安全保障政策の全体像を示す「国家安全保障戦略」で、中国を念頭に「台湾を奪おうとする試みを阻止する」と明記したことについて、中国外務省の報道官は「いかなる外部からの干渉も許されない」と反発しました。

アメリカのトランプ政権は5日までに公表した「国家安全保障戦略」で、中国を念頭に「台湾を奪おうとするいかなる試みも阻止する」と明記しました。

これに対し、中国は次のように反発しました。

中国外務省 郭嘉昆 報道官
「台湾問題は中国の核心的利益の中でも核心であり、中米関係における一番の越えられないレッドラインである」

中国外務省の郭嘉昆報道官は8日の記者会見でこのように述べ、「台湾問題をどう解決するかは中国人自身が決めることであり、いかなる外部からの干渉も許されない」と主張。アメリカに対し、「台湾独立勢力が武力による台湾独立を企てたり、武力で統一を拒否したりする行為を支持することはやめるべきだ」と要求しました。

また、郭報道官は「相互尊重や平和的共存、協力による共栄こそが中・米が正しく付き合う道であり、唯一の正しい現実的な選択だ」として、アメリカに対し台湾問題における中国の立場を尊重し、介入しないようけん制しています。