クマによる被害が各地で相次ぐ中、被害を出さないための対策などを話し合うシンポジウムが神戸で開かれました。

 環境省によりますと、今年4月から先月末までにクマの被害に遭った人の数は全国で230人、亡くなった人も13人と、2006年度の統計開始以降最多となっていて、政府はクマの捕獲や駆除の強化に乗り出しています。

 こうしたなか、自然保護団体の「日本熊森協会」が7日にシンポジウムを開き、研究者やベテラン猟師などが参加。

 「クマを捕獲・駆除するだけでは解決しない」「クマが人里に下りてこないように山の環境を整備する」などの意見が出ました。

 (岩手・花巻市猟友会 藤沼弘文会長)「(いまは)山がすごく荒れている。この自然は次の世代に残さないといけない」

 協会は先月、人間とクマの生育圏を住み分けるための対策を国に求めています。