初雪を観測した12月にクマの人身被害です。4日未明、富山市で新聞配達中の70代の夫婦2人がクマに襲われけがをしました。富山県はことし6回目のツキノワグマ出没警報を発表、例年、クマは冬眠時期に入りますが当面は朝・夕の外出を控えるなど警戒を呼び掛けています。

記者「現場は住宅が立ち並ぶ閑静な場所です。新聞配達員はこちら玄関の前でクマに襲われたということです」

4日午前2時半ごろ、富山市婦中町河原町(かわらまち)で新聞配達をしていた70代の夫婦が相次いでクマに襲われました。
夫がこちらの住宅の郵便受けに新聞を入れようとしたところ、クマに顔や手を引っかかれ、大けがを負いました。

この家の住民によりますと、「ぎゃー」という悲鳴を聞き、玄関の戸を開けると、クマが男性に覆いかぶさるように襲っていたということです。

住民が素手でクマを2回殴り追い払いました。
被害にあった男性は顔中血だらけの状態でしたが意識はあり「まさかここで襲われるとは思わなかった」と話していたということです。

記者
「男性を襲ったクマはこちら住宅街に入っていったというこです」
今度は100メートルほど先で男性の妻を襲いました。

女性を保護した男性
「(道路が)ここが血のたまりになってました」「2階の寝室で寝てたんですよ。2時半だったので。降りてきた時にクマ、クマって言ってたんでクマ被害にだなって思ったんですけど」

駆けつけた時にはクマはおらず、女性が道路に倒れていたといいます。
女性を保護した男性
「最終的に馬乗りになられてやられたって聞きました。あっという間だったって言ってましたよね」
女性もクマに顔を引っかかれ病院に運ばれました。

周辺住民によりますと、夫婦を襲ったクマは体長1メートルほどの成獣とみられ警察や猟友会は、けさから付近の捜索を行いましたが、まだ見つかっていません。

現場近くの神保小学校と城山中学校は児童生徒の登下校について保護者に車での送迎を要請しました。
女性を保護した男性
「山間部と違って本当に平地なので。しかももう12月ですし。気味悪いですね」
富山県内では、ことし9月から先月末までにクマの出没件数が809件と過去10年で最多となっていて県はことし6回目のツキノワグマ出没警報を発表。

12月に入り例年クマは冬眠時期に入りますが当面は朝・夕の外出を控えるなど警戒を呼び掛けています。














