法律上、同性同士の結婚が認められないのは憲法に違反するとして国に賠償を求めた裁判をめぐって、原告の同性カップルらがきょう、最高裁に対して違憲判断を示すよう求める要請書を提出しました。

同性同士の結婚を認めない民法や戸籍法の規定は「婚姻の自由などを定めた憲法に違反する」として、同性カップルらが国に損害賠償を求めた裁判は、東京、大阪など各地で6件、起こされています。

このうち、5つの高裁で、いまの規定を「違憲」とする判決が出ていますが、東京高裁は11月28日、「同性の者同士が憲法上『婚姻』の自由を保障されているとはいえない」などとして、いまの規定を「合憲」とする判決を言い渡しました。

2審の判断が分かれ、今後の最高裁の判断が注目されていますが、一連の裁判の原告らがきょう、最高裁を訪れて、▼審理を大法廷で行い、原告らの声を聞く弁論を開くことや、▼「人権の砦」として明確な違憲判断を示すよう求める要請書を提出しました。

要請書の提出後、取材に応じた原告の一人、中谷衣里さん(34)は「国会の情勢は同性婚の法制化に後ろ向きなので、これから始まる最高裁の審理は重要だ。裁判官の皆さんには、原告の思いを受け止めた判決を書いてほしい」と訴えました。