警察から売春宿に情報漏れか わずか30秒の間にもぬけの殻に

長谷川さん
「あなたネパール人?」
責任者
「そうです」

長谷川さんたちに、座るよう促してくる。

売春宿の責任者
「ビールでも飲みます?」

時間稼ぎを狙っているのか、救出チームを引き留めようとしているようだ。

騒ぎを聞きつけ、ビルの通路は売春宿の関係者たちで溢れ始めていた。

NGOスタッフ
「少女たちはどこ?」
責任者
「2人ほどいたけど、どこに行ったかしら」

着手から既に10分以上が経過。救出を中断し出口へ向かっていた、その時。向かいのビルの入り口に、複数の少女が立っていた。

すぐさま現場に向かったが、姿は既にない。その間、わずか30秒。ビルの中に入ったのか。捜索に向かうと…

調査員
「逃げ道がある」
長谷川さん
「逃げてます。誰もいません。もぬけの殻です」

店の中には従業員すら残っていない。少し進むと、外へと繋がる道が見つかった。

捜索開始から20分。チームは少女たちの救出を断念した。

警察から売春宿に事前に情報が漏れ、警戒を強めていたのではないか。調査員は、そう分析する。

NGO調査員
「警察は売春宿から賄賂をもらって情報を漏らすこともあります。これがインドです」
「10回中、成功するのは2、3回程度です」