札幌市東区の納骨堂を運営する宗教法人が事実上、経営破たんし、遺骨が残されたままになっている問題で、建物を競売で落札した不動産会社が14日午後、建物を一時的に開館し、遺骨の引き取りが始まりました。
札幌市東区の納骨堂「御霊堂元町(みたまどうもとまち)」は、運営していた宗教法人「白鳳時」の代表が建物に鍵をかけて連絡を絶ち、遺骨が残されたまま、閉鎖されていました。
その後、この納骨堂を競売で落札した不動産会社が鍵を入手し、14日午後、檀家が遺骨を引き取れるようにしました。
午後2時現在、7~8組が訪れ、遺骨を引き取ったということです。
札幌市の条例では、墓地や納骨堂の経営は、原則として地方公共団体や宗教法人に限られていて、今後の納骨堂の行方は不透明です。
不動産会社はHBCの取材に対し「年内の納骨堂の事業承継が難しいため、遺骨を引き取りたいという檀家の声を優先した」とコメントしています。
一方、遺骨を引き取った70代の檀家は「ほっとしています。長かったから…ずっと、放りっぱなしにしてね。気になって、どうしようもなかった。今更、どうして欲しいとか思わない」と話しました。
また、60代の檀家は「もし、このままここが納骨堂になったら、どうなるんですか?と聞いたら『再度、また再契約になります』と言われた。そこは、おかしいと、納得はいかなかった」と怒りをにじませていました。