SLで人気の大井川鉄道(静岡県)が一度引退した機関車を復活させようとクラウドファンディングで募り、全国から整備費用8400万円あまりが寄せられました。温かな支援を力に、12月13日から復活に向けた作業が始まりました。
<篠原大和記者>
「こちらは80年以上前に作られたSLです。大井川鉄道が営業運転で使うため、きょうから修繕作業を始めました」
この機関車は、1938年に作られたC56形135号機です。かつて、広島県や鹿児島県などで活躍したのち引退し、兵庫県内の公園で展示されていました。
国内に現存する機関車は数が少なく、いまや貴重な存在です。そこで大井川鉄道では、このSLを再整備をし、営業運転で使うため、2022年2月に譲り受けました。復活に向けて、13日から始まった修繕作業。機関車の先頭部分にある煙を集めて、煙突へ導き出す「煙室」の扉を開けると…大きな穴が開いていました。
<大井川鉄道 山下喜弘SL整備士>
「長年置いてあって、雨が入って腐食が進んでいますね。とてもすぐには使えない状態です」
一度引退し、老朽化した機関車を再び走らせるためにかかる費用は、およそ3億円。新型コロナの影響で集客に苦しむ大井川鉄道は、費用の一部をクラウドファンディングで募りました。目標の1億円には届かなかったものの、4313人から合わせておよそ8400万円が寄せられました。
<大井川鉄道 山下喜弘SL整備士>
「すごくありがたい。みんながこれだけ注目してくれて、すごくやりがいがある。励みになります」
<大井川鉄道 大杉隼也SL整備士>
「早く動いている姿を見たいとか、頑張ってくださいというコメントがたくさんあって、すごくうれしかった。なんとしても動くようにしないといけない」
多くの人の熱い期待に応えたい。大井川鉄道はこの機関車を3年後の2025年度内に営業運転することを目指して整備を進めます。
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