東京・豊洲市場に侵入し魚の「あら」を盗んだとして、飲食店を経営する中国籍の女が警視庁に逮捕されました。女は自身の店で、盗んだ「あら」を「かま焼き」にして客に提供するなどしていました。

呉容疑者
「かま焼きにしてお店で客に出したり、骨をつみれにして自分で食べたりした」

こう供述しているという女。

東京・中央区勝どきで飲食店「楽笑」を経営する中国籍の呉華維容疑者(66)です。

今月(11月)21日の夜、東京・豊洲市場内にある魚の「あら」の集積所に侵入。マグロのカマや骨などおよそ30キログラム、時価210円相当を盗んだ疑いできのう逮捕されました。

警視庁によりますと、呉容疑者が「あら」を自転車の荷台に積んだ発泡スチロールや前のかごなどに入れる様子が防犯カメラに写っていたということです。

魚を捌いた後に残る「あら」。

警視庁によりますと、被害に遭った集積所では「あら」をコンテナに集めて1キロ7円で買い取り、魚のえさなどに加工していました。

飲食店を経営していて、豊洲市場の仲卸業者の取り引きで、よく豊洲市場を訪れていたという呉容疑者。なぜ、「あら」を盗もうと思ったのでしょうか。

呉容疑者
「調理すれば食べられると思った」

呉容疑者は豊洲市場に自身の店で出たごみを捨てに行った際、集められていた「あら」を見つけたということです。

翌日22日にも同様の被害があり、豊洲市場の関係者が警戒。おととい、関係者などが被害の対応を検討する会議をしようとしていたところ、偶然、自転車を押した呉容疑者が現れ、関係者が通報したということです。

呉容疑者は容疑を認めているということで、警視庁は余罪があるとみて調べています。