「1+1を4にも5にもする」戦略

トライアルHDは、約3800億円かけて西友を買収したわけだが、その金額についてはどう捉えているのだろうか?

『トライアルHD』永田洋幸社長:
「金額が重要なのではなく、あくまでも私達が成長するために必要か必要じゃないかを軸に考えた。成長するために必要だということで判断した。3800億円に見合うものにするかしないかは自分たち次第。買収資金を返すのに時間がかかったら『高い』となってしまう。逆に事業がうまくいって早くそれができれば、『効率的でお買い得だった』という話になる」

――「西友の単独強化」or「トライアルとの新業態」どちらををめざすのか

永田社長:
「どちらかというと、新業態の方に近い。各々がどうだこうだではなくて、トライアルの良さ、西友の良さの両方の強みを1+1=2にしたいのではなくて、“1+1が3にも4にも5になるような施策”を一緒にやっていこうと。“足し算ではなくて、いかに掛け算にできるか”。それを今後の首都圏含めて日本全国で新しい流通を作るための重要な考え方、戦略として培っていきたい」