長野市などで震度6弱を観測した神城(かみしろ)断層地震から22日で11年となります。震源となった白馬村では災害の教訓を後世につなぐ取り組みが続けられています。

11年前、神城断層地震の震源となった白馬村。役場では、災害を振り返るアーカイブ展が、20日から開かれています。

地震は2014年11月22日、午後10時すぎに発生。小谷村や長野市などで最大震度6弱を、白馬村で震度5強を観測し、住宅など81棟が全壊しました。

白馬村では多くの建物が被害を受けましたが、死者はひとりも出さず、「白馬の奇跡」と呼ばれています。

災害アーカイブ展は、地震の教訓や復興の歩みなどを継承しようと、信州大学などが7年前からこの時期に開いています。
専用サイトも設けられ、スマートフォンでQRコードを読み込むと、住民のインタビュー動画や当時の写真から災害について知ることができます。
村民は:「東日本大震災を経験している千葉で。その年に引っ越してきた。揺れないんだと静かな日々をすごしていたんですけど、突然の揺れで本当に怖かった」

アーカイブ展は白馬村と小谷村で12月1日まで、開かれています。

災害を学び、後世に伝える役割は、地元の子どもたちも担っています。村内のホールで開かれた白馬中学校の学習発表会。2年生は1年がかりで防災学習に取り組んでいます。

21日はハザードマップや防災グッズの紹介など、11のテーマごとに学習の成果を発表。観光地である白馬村ならではの視点も取り入れています。
生徒の発表:「旅行中に災害に遭うことを想像してみて下さい」

観光客への聞き取りなどから分かったのは避難場所やルートを確認することの重要性。生徒たちは避難所などを確認できるアプリの利用を呼びかけました。
また、断層について学習したグループも。
生徒の発表:「地震も白馬村の歴史の一部です。この先ずっと刻まれていく地震の爪痕を私たち村民が目で見て忘れないようにし、対策していくことで地震から悲劇を生むことを防げると思います」

発表を通じて、地震への備え、意識を高める大切さを伝えました。














