高市総理の台湾有事に関する国会答弁をめぐり日中の緊張が高まるなか、中国で上映予定だった日本映画の公開が見送られたと中国メディアが報じました。

北京市内にある映画館。並んでいたのは映画『鬼滅の刃』のポスターです。映画は先週14日に公開され、きょうの時点で興行収入は4億元。日本円でおよそ80億円を超える大ヒットとなっています。

記者
「こちらの映画館では、『クレヨンしんちゃん』の広告が現在も放送されています」

中国では映画『クレヨンしんちゃん』と『はたらく細胞』も公開予定でした。

ところが、JNNが取材をしていると…

記者
「いまですね、『クレヨンしんちゃん』の広告が削除された模様です」

きのう、中国メディアはこの2つの映画の公開が見送られると報じました。公開を見送る理由について、映画の配給会社は「市場の動向と中国の観客の感情を踏まえ、慎重な判断に基づいて判断した」と話しているということです。

中国政府が日本映画を対象に、対抗措置を講じた可能性もあります。

北京市民
「映画はいつでも見ることができますが、このタイミングで(中国側の)姿勢を示すことは重要です」
「(日本の映画は)絶対に観ません。日本のエンタメは一切見に行きません」
「『鬼滅の刃』は私も好きですし、SNSを見ると好きな人がたくさんいるようです」
「普通の交流は(日中関係悪化の)影響を受けないと思います」
「両国関係の緊張や緩和は、これまでのことを見ても普通です。かつて日本製品のボイコット運動もありましたから」

中国のSNSでは…

中国のSNS投稿
「嫌だ、しんちゃんは悪くない」
「『はたらく細胞』を楽しみにしていたのに」

また、『鬼滅の刃』の上映打ち切りを懸念する声もあがっています。

中国のSNS投稿
「みなさん早く見に行かないと。数日後には『鬼滅の刃』も…」
「公開の初日に見て良かった。本当に幸運だ」
「すぐにチケットを買ってあすの夜、もう一回見に行きます」

日中の緊張の高まりは、エンタメの分野にも影響を及ぼしつつあります。