着実に実力をつけ、チームのキャプテンにも就任。
自身も周囲も期待し迎えたラストイヤー、高3の春。
突如、足の痛みに襲われます…

(松岡美来選手)
「あまりけがしない方なので、気持ち的にも落ち込んだし、辛い時期も
あってなかなか走れなかった」

(和気哲也監督)
「本人が一番ショックだったと思うが、どうするかな…と」

けがは中々、回復せず、さらに貧血にも悩まされ、高校最後の総体と国民スポーツ大会は断念しました。

松岡選手の練習ノート


そして、まずはけがの治療に専念し、都大路(全国高校駅伝)の出場に賭けようと決めました。

(和気哲也監督)
「彼女は愛媛の宝だし。あくまでも高校は通過点。ここを踏み台にして次につなげていかなければならない」

(松岡美来選手)
「練習が嫌になって行きたくなくなって、お母さんに励ましてもらいながら、けがもだんだん良くなってきて走れるようになってきた」

インタビュー中に涙ぐむ松岡選手



(和気哲也監督)
「『松岡美来はこうあるべきだ』とか、周りからの期待もプレッシャーになってしまった」

チームメイトも松岡選手を支えました。

(副キャプテン 宇都宮愛夢さん)
「特別な言葉をかける方がもっとダメになってしまう。いつも通り接して、自分の明るさで無理やりでも気持ちを上げさせた」

一方でチームにも変化が…

(副キャプテン 宇都宮愛夢さん)
「みんなが常に美来ちゃんよりも頑張らないけない。『美来ちゃんだけに責任を与えたらいけんな』と、全員で話して盛り上げた」

(和気哲也監督)
「松岡をこのまま終わらせるわけにはいかない。松岡の笑顔で高校3年間を終わらせられるように、自分たちのできることをやろうと。私も腹をくくった」

(松岡美来選手)
「走れない時もみんなは練習を頑張っていて、すごく勇気をもらった。私も駅伝には間に合ったので、しっかり走ってみんなで都大路(全国高校駅伝)に行けるように頑張りたい」