先週から予算委員会での、本格的な論戦がおこなわれています。“高市総理らしさ”が出た発言、出なかった発言。注目のポイントをまとめました。

答弁で「戦艦」 総理独自の言葉遣いか

井上貴博キャスター:
国会でのやり取りで、TBSスペシャルコメンテーターの星浩さんが注目したのは、衆院予算委員会での“ある言葉”です。

立憲民主党の岡田克也衆院議員が、「台湾有事」をめぐる質問をした際の高市総理の答弁です。

高市総理(衆院予算委・11月7日)
「やはり“戦艦”を使ってですね。そして武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になりうるケースであると私は考えます」
“戦艦”を使ってですね」

井上キャスター:
「戦艦」という言葉に、高市総理らしさを感じたということですが、なぜなのでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
今は「戦艦ヤマト」のような巨大な艦艇はあまり作らないので、あまりありません。今は巡洋艦やフリゲート艦といった言葉になっています。

(総理の答弁は)おそらく役人が考えた答弁書ではなく、高市総理なりに自分で考えた言葉だと思います。

今まで台湾有事を含めて、この(戦艦という)言い回しをしていないので、中国から反発を受けたり、国内でもハレーションが起きているということはあります。

井上キャスター:
高市総理としては、官僚が作った文書とは違う文字とわかっていて、あえてこの言葉(戦艦)を使うという意図なのか、ぽろっと出てしまったのか、どちらなのでしょうか。

星浩さん:
岡田議員が詰めたので、高市総理が具体例として答えているのですが、これは非常に微妙な問題です。

中国が自分たちの領土だと言っている台湾周辺に、存立危機事態だからといって日本の自衛隊が出撃することになれば、中国からの反発は避けられません。踏み込む必要のなかったところまで踏み込んでしまったという点では、やや慎重さを欠いた答弁だったと思います。

井上キャスター:
歴代総理があやふやな答弁で逃げていた部分に一歩踏み込んだことは、裏を返すと高市総理“らしさ”と言えるのかもしれません。